Vアップ事業と405事業、わが社はどちら?    ~資金繰りと収益力を立て直す制度の選び方

「利益が減り、資金繰りが心配だ」「追加融資を受けたい」「借入返済が重く、返済条件を見直したい」。

同じ資金繰りの悩みでも、必要な対策は異なります。認定経営革新等支援機関による計画策定と実行支援の費用を補助するのが、Vアップ事業と405事業です。選ぶ軸は、返済条件変更が必要か、それを伴わずに改善できるかです。

1.Vアップ事業と405事業の比較表

以下は2026年9月時点の制度に基づく比較です。Vアップは金融機関以外の 認定支援機関が支援する場合、405は通常枠を中心に示しています。

比較項目Vアップ事業405事業〈通常枠〉
正式名称早期経営改善計画策定支援経営改善計画策定支援
主な目的早期に経営を見直し、収益力・資金管理を改善する返済条件変更を伴う本格的な経営改善
向く企業採算や資金繰りの管理を整えたい企業返済負担等の財務問題があり、金融支援が必要な企業
金融支援との関係策定する計画に返済条件変更等を含めない。新規融資・借換の検討は可能返済条件変更等が必要。新規融資・借換だけの計画は対象外
計画の内容事業構造、経営課題、行動計画、実態BS、損益計画、資金繰り等左記に加え、財務3表の計画、金融支援内容、返済可能性等
金融機関との手続きメイン金融機関へ計画を提出し、受取書を取得関係金融機関から計画・金融支援への同意を取得
計画策定等の補助対象費用の2/3、上限50万円DD・計画策定費用の2/3、上限200万円
伴走支援の補助対象費用の2/3、上限30万円対象費用の2/3、上限100万円
基本の補助上限合計80万円300万円
伴走支援原則3年間、少なくとも年2回原則3年間、少なくとも年2回。特例では延長
申請窓口中小企業活性化協議会中小企業活性化協議会

※補助上限は一律の受給額ではありません。対象費用・企業規模等に応じて決まり、上限内の対象費用は原則1/3を企業が負担します。対象外費用や上限超過分は別途負担となります。

※任意の追加支援として、Vアップには事業承継先探索のための企業概要書作成費用、両制度には経営者保証解除に向けた金融機関交渉費用の補助があります。それぞれ補助率2/3、上限10万円で、交渉費用には弁護士等による支援などの要件があります。

2.経営者の悩みから制度を選ぶ

「売上はあるのに利益が残らない」ならVアップ

返済条件変更が不要なら、Vアップを検討します。商品別・顧客別の採算を確認し、価格転嫁、不採算取引の見直し、固定費管理などを具体化します。

重要なのは「売上を増やす」という掛け声から、誰が、何を、いつまでに実行し、利益をいくら改善するかへ進むことです。月次の予実管理も整えます。

「黒字なのに現金が足りない」「追加融資を受けたい」ならVアップを検討

売掛金の回収、在庫、設備投資、借入返済をつないで、資金不足の原因を把握します。返済条件変更を伴わず、新規融資や借換を検討する場合も、Vアップによる計画づくりが選択肢になります。

ただし、計画策定費用の補助と融資審査は別です。必要資金、使途、返済原資を明確にして金融機関へ説明する必要があります。

「毎月の返済が重い」「リスケを相談したい」なら405事業

通常の返済を続けることが難しく、元金返済猶予などが必要なら405事業を検討します。返済負担を軽減するだけでなく、粗利益の改善、経費の適正化、資産・運転資金の見直しを組み合わせ、返済できる体質を目指します。

2026年5月以降の通常枠では、原則として①3年以内の黒字化、②5年以内の実質的な債務超過解消、③計画最終年度の有利子負債の対キャッシュフロー比率10倍以内という基準が示されています。例外要件もあるため、自社の実態に沿って適用を確認します。

「返済猶予だけでは立て直せない」なら再生支援を検討

債務削減やスポンサー支援などが必要な場合は、405事業の中小版GL枠や活性化協議会の再生支援も含めて検討します。中小版GL枠の補助率は2/3、上限はDD300万円、計画策定300万円、伴走支援100万円です。通常枠とは手続き・要件が異なります。

3.制度を使う目的は「利益と資金が回る会社」をつくること

両制度とも、計画を金融機関へ提出して終わりではありません。価格・数量・原価を分けて利益を検証し、損益計画、貸借対照表、資金繰りを連動させることが重要です。

改善策には担当者、期限、KPIを設定し、月次で進捗と数字を確認します。制度上の伴走支援の回数を満たすだけでなく、未達の原因を捉え、次の行動を修正してこそ成果につながります。

4.制度選びから実行まで、ビジネスデザイン・パートナーズにご相談ください

ビジネスデザイン・パートナーズは、認定経営革新等支援機関として、経営・財務の現状診断、採算分析、計画策定、金融機関への説明支援、KPI・月次管理の整備、計画実行の伴走支援までお手伝いします。

「Vアップと405、どちらが使えるか分からない」という段階で構いません。直近3期の決算書、最新試算表、借入・返済一覧があれば、現状と必要な対策を整理しやすくなります。

資金繰りが行き詰まる前に、経営の軍議を開きましょう。まずは認定経営革新等支援機関でもあるビジネスデザイン・パートナーズへご相談ください。

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