部品製造業では、忙しく稼働しているのに利益も資金も残らないことがあります。原因を「受注不足」だけに求めると、改善の順序を誤ります。まず、工場別・取引先別に、何が利益と現金を食っているのかを見極めることが先決です。
ある部品製造業では、既存の切削加工に加え、商社を通じてポンプ製造を受託しました。しかし新事業の不良率や費用が重く、直近5期のうち4期が営業赤字に。売上が回復した期も粗利益率は12.1%まで低下し、債務超過に陥っていました。
第一歩:工場別の採算と資金の実態をつかむ
この会社では、本社工場と第二工場を分けて採算を把握できていませんでした。取引先別の粗利益も不明瞭で、在庫は売上減少時にも積み上がっていました。まず、売上・材料費・外注費・労務費を工場別に整理し、売掛金の回収可能性、不良在庫、設備の償却不足も点検。帳簿上の利益や純資産をそのまま信じず、資金繰りに結び付けて課題を特定します。
製造業では、固定費を含む「製品1個当たり原価」だけで継続・撤退を決めると誤ることがあります。受注をやめても残る費用を分け、売上から材料費などの変動費を引いた限界利益で判断する視点も欠かせません。
第二歩:契約と現場の仕組みを変える
事例の第二工場は、製造台数に応じて売上が決まる契約から、加工時間に応じた収入を得る形へ商社と交渉しました。外注から内製への切替えや技術向上も進め、第二工場の収益を安定させています。契約条件の見直しは、相手との信頼関係と品質を守る体制を伴ってこそ実現します。
本社工場では、材料・工具の発注を一元化し、月次の棚卸しで仕掛品まで把握。機械ごとの稼働時間を調べ、遊休設備の活用と内製化を検討しました。取引先ごとの材料費・外注費も追い、値上げ交渉と受注構成の見直しにつなげています。多能工化と若手への権限移譲も、改善を続ける土台となりました。
第三歩:5年計画を月次の行動に落とす
この事例では、金融機関と相談して債務超過の解消や返済負担の目安を設定し、損益・貸借対照表・資金繰りを連動させた計画を作りました。ただし、5年後の黒字予想だけでは会社は変わりません。月次計画に分解し、実績との差を会議で確かめ、担当者・期限を決めて対策を実行しました。金融機関にも、差異と対応策を毎月報告しています。
ビジネスデザイン・パートナーズがお手伝いできること
当事務所では、工場別・取引先別の採算分析、在庫・原価・資金繰りの点検から、契約条件や営業・生産体制の改善策を整理します。そのうえで、実行可能な経営改善計画、月次の管理指標、金融機関への説明資料づくりと進捗管理を伴走支援します。
「忙しいのに利益が出ない」「新事業の採算が見えない」「銀行に改善計画を求められた」。そんなときこそ、数字と現場を一緒に見直す機会です。ビジネスデザイン・パートナーズの無料相談・お問い合わせから、まずは現状をお聞かせください。


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